戦争の爪痕 12012年09月16日

第二次世界大戦の最激戦地の一つ、それがキリバス共和国です。
大洋州での激戦地と言えば、ソロモンのガタルカナルカ島が有名ですが、キリバスの首都があるタラワ島や、その北に位置するブタリタリ島でも激戦が繰り広げられました。タラワ島では、日本兵4600名、米兵1000名。ブタリタリ島では、日本兵600名ほどの死者が出るほどでした。

島内には、現在でも戦跡が残っています。
戦跡1

戦跡2
これは、タラワ島の砲台。今では、子供たちの遊び場になっています。

近くには、日本兵が眠っている墓地や、慰霊碑もあります。

イギリス人墓地と慰霊碑もあります。
イギリス人犠牲者の墓標
「1942年10月15日に、このベシオの地で日本兵に殺害された22人のイギリス人犠牲者を忍んで。武器を身につけず、勇敢に、そして不屈の精神で彼らに立ち向かい、死に至った。」

近くに住んでいる、高倉健似の品のいいおじいさん(ちょっと言い過ぎか?)曰く、この慰霊碑は、イギリス政府かどこかが建てたそうです。

キリバス最西端の島、バナバ島では、日本軍による島民の虐殺事件という悲惨な歴史もあります。

こんな悲しい過去があるのに、キリバスの人たちはとても親日的で、私たち日本人に対してとても親切に接してくれます。高倉健おじいさんは、こんなことを言っていました。
「戦争によって、たくさんの命が失われたという悲しい過去があるけれど、今、日本はキリバスに対して、たくさんのギフトを与えてくれている。そして、君がこうしてボランティアとして、この国をよくするために来てくれている。私たちは、とてもとても感謝しているよ。」

身が締まる思いがしました。

韓国や中国が過去の歴史ばかりをほじくり返す中、このように日本を評価してくれる国もあるんです。そのことを、日本の多くの人に知って欲しい。そう願っています。